自宅でできる"上半身のスクワット"完全攻略法 ディップス
- SG
- 9月7日
- 読了時間: 7分
更新日:11月15日

「上半身のスクワット」とも呼ばれるこの種目、やってみたら腕立て伏せの比じゃない負荷がかかるんです。しかも、省スペースで、一人でも安全に限界まで追い込める。
今回は、ディップスの正しいやり方から、よくある間違い、段階的な進め方まで、私が実践して効果があった方法を全部お伝えします。
ディップスって何がすごい?鍛えられる筋肉とメリット
どこの筋肉に効くの?
メインで鍛えられる筋肉:
大胸筋(特に下部) - 胸板の厚みが出る
上腕三頭筋 - 二の腕の裏側がパンパンに
三角筋前部 - 肩の前側に丸みが出る
サポートで使われる筋肉:
僧帽筋、前鋸筋、広背筋、体幹
つまり、上半身のプレス系筋肉をほぼ全部鍛えられるってこと。
なぜディップスが最強なのか?5つの理由
1. 自重なのに超高負荷
腕立て伏せより明らかに胸への刺激が強い。体重の約90%が負荷になるから。
2. 一人でも安全に追い込める
ベンチプレスと違って、限界がきたら足を着けばいいだけ。補助者いらず。
3. 狙い分けができる
前傾させれば → 胸に効く
垂直にすれば → 肩の前側に効く
肘を締めれば → 三頭筋に効く
4. 加重で無限に強くなれる
慣れてきたら、ベルトでウェイトをぶら下げるだけで負荷アップ。
5. 省スペースで家でもできる
ディップススタンド1台あれば、畳1畳分のスペースでOK。
正しいフォーム:セットアップ~1レップまでの完全解説
まずはセットアップ(構え方)
グリップの握り方
手首は前腕の延長線上に(反らしすぎない)
握り幅は肩幅〜やや広め
胸狙い → やや広め
三頭筋狙い → 肩幅
体の構え方
肩をすくめない(これ超重要!)
肩甲骨を軽く下げて、内側に寄せる
胸を開く感じ
体幹を固める
みぞおちあたりに力を入れる
骨盤を軽く後ろに傾ける
膝を曲げる
つま先を後ろに持ち上げる
前傾したときの重心が安定します
1レップの動き方
下ろす動作(エキセントリック)
胸をバーの間に落とし込むイメージ
肘は横に開きすぎない(体の横〜やや外向き)
上腕が水平よりちょい下までゆっくり下ろす
時間の目安:3秒かけて下ろす
ボトム(一番下)での注意点
肩を前に突き出さない(肩が前に出ると痛める)
反動使わない、振り子みたいに揺れない
1秒止める
上げる動作(コンセントリック)
体幹キープしたまま胸で押し上げる
肘は完全に伸ばしきらない(ロックアウト手前で止める)
時間の目安:3秒かけて上げる
テンポと可動域がカギ
推奨テンポ:3-1-3
3秒で下ろす
1秒止める
3秒で上げる
これ、最初はきついけど、効果は倍増します。
可動域は浅くしない! 多くの人がやっちゃう失敗が「浅いディップス」。せっかくやるなら、しっかり下まで下ろさないと効果半減です。
呼吸法(目的で使い分け)
安定重視なら: 1レップの間、息を止める(バルサルバ法)。高重量や加重のとき有効。
血圧が心配なら: 下ろすときに吸って、上げるときに吐く。長いセットのときはこっち。
狙いを変える3つのバリエーション
1. 胸狙い(大胸筋下部をガッツリ)
体をしっかり前傾させる
膝は曲げて、やや前に出す
肘はやや外向き
ボトムで胸を「開く」意識
2. 肩の前側狙い(三角筋前部)
体は垂直に近く保つ
前傾を抑える
肘は体の横に
肩をすくめないよう注意
3. 三頭筋強調
肘を体にピタッと寄せる
外に開かない
ロックアウト手前で短く止める
肘の伸展で効かせる
よくある間違いと、その場で直す方法
「肩がすくんじゃう」「肩が前に出る」
直し方:「耳と肩の距離を保つ」「胸をバーの間に見せる」イメージ
「手首が痛い」(反りすぎ)
直し方:「母指球(親指の付け根)で押す」「前腕と手首を一直線に」
「反動使っちゃう」
対策:3-1-3のテンポを守る、最下点で1秒完全停止
「肘が横に開きすぎる」
直し方:「二の腕で体の横を擦る」イメージ
「可動域が浅い」
対策:足を床につけて体重を軽く逃がしながら、正しい深さを体に覚えさせる
安全第一!痛みを感じたら即中止すべきサイン
基本の深さ
上腕が水平を超えるまで。ただし、肩が前に出たり、鋭い痛みが出る深さはNG。
痛みの見分け方
鋭い前肩の痛み、しびれ → 即中止!
鈍い筋肉痛 → OK、続けていい
こんな人は特に注意
肩が不安定な人
肩の手術歴がある人
高血圧の人
フォーム徹底、段階的な負荷増加、呼吸法の選択に気をつけて。
負荷設定の極意:RIRで誰でも適正強度
RIR(Reps In Reserve)って何?
「あと何回できる余力」のこと。
RIR2-3がベスト = 「あと2-3回で限界」の状態で終わる
これを3セット。固定回数(10回×3セット)にこだわる必要なし!
セット間の休憩
通常:90-150秒
加重時:2-3分
テンポの活用
スローテンポ(3-1-3)でTUT(筋肉に負荷がかかる時間)を稼げば、軽い負荷でも筋肥大効果あり。関節にも優しい。
頻度
週2-3回(48-72時間は回復時間を確保)
初心者から上級者への5段階ロードマップ
ステージ1:基礎筋力づくり
種目:
腕立て伏せ
リバース・プッシュアップ
チェアディップス
合格基準:RIR2-3で各3セット安定してできる
ステージ2:補助付きディップス
方法:
トレーナーの補助
バンド補助
アシストマシン
合格基準:補助付きで8-12回×3セット
ステージ3:足接地ディップス
方法:つま先で床に軽く触れて体重を逃がす
合格基準:10回×2セット(RIR2-3)
ステージ4:自重ディップス
目標:
まずは5回×2セットを安定
次に8-12回×3セット
ステージ5:加重ディップス
開始重量:+5-10kg
進歩の目安:
同じ重量で週1-2回増やす
または1-2週ごとに+2.5kg
目的別!家トレメニュー例
初心者Aパターン(週2-3回)
腕立て伏せ RIR3×3セット
リバース・プッシュアップ RIR3×3セット
チェアディップス RIR3×3セット
初心者Bパターン
つま先接地ディップス RIR3×3セット
ネガティブディップス(3-5秒で下ろすだけ)6-8回×3セット
中級者パターン
自重ディップス RIR2×3セット
スローディップス(3-1-3)RIR3×2セット
加重ディップス(+5-10kg)RIR3×2セット
器具選びのポイント(失敗しない買い物)
ディップススタンド選び
安定性最優先(ガタつくのは危険)
バー間隔が調整できるとベター
グリップは滑りにくく、やや太めが手首に優しい
省スペースモデルを選ぶ(畳1畳あればOK)
加重ベルト(ディッピングベルト)
最初は5-10kgから
プレートやケトルベルで段階的に増やす
トラブル解決!よくある悩みと対策
「前肩が痛い...」
対策:
深さを1-2cm浅くする
前傾をやや増やす
肩甲骨の下制を意識
ネガティブ中心(3-5秒)で週2回、痛みゼロの範囲で
「手首が痛い...」
対策:
手首を反らさない、中立キープ
グリップにタオル巻いて太くする
「深く下ろせない...」
対策:
足接地で練習
ストレッチより「正しいボトム位置の反復」が大事
「回数が伸びない...」
対策:
休憩を長めに(120-180秒)
週の総レップ数を管理(例:合計30-40回)
1日おきにスローセットでTUTを増やす
「体が振り子みたいに揺れる...」
対策:
膝をやや前に出して重心安定
最下点で1秒完全停止
よくある疑問
Q1:何回・何セットが正解?
A:「あと2-3回で限界」のRIR2-3で3セット。10回×3セットとか固定にこだわらなくていい。
Q2:どれくらい前傾すればいい?
A:胸狙いなら、耳・肩・腰が斜め一直線になる感じ。横から動画撮って確認するのがおすすめ。
Q3:家に器具がない...
A:チェアディップスやリバース・プッシュアップから始めよう。ディップススタンドは省スペースで投資価値高いから、余裕ができたら検討を。
Q4:呼吸はどうすればいい?
A:目的で使い分け。最大筋力や高重量なら息止め、血圧心配や長セットならペース呼吸。
Q5:肩や肘に違和感が...
A:即中止!フォーム見直し(肩の下制、肘の軌道、手首中立)して、痛みゼロの範囲で再開。
まとめ:ディップスは最強の自重トレーニング
限られた時間とスペースで、上半身を劇的に変える。それがディップスです。
押さえるべき5つのポイント:
前傾と垂直の使い分け
肩の下制と手首中立
深い可動域
スローテンポ
RIRベースの負荷管理
この5点を守れば、初心者でも短期間で手応えを感じられます。
まずは足接地や補助から始めて、フォームを固める。無補助5回×2セットができたら合格。そこから加重でどんどん強くなる。
「上半身のスクワット」と呼ばれるディップス、あなたも始めてみませんか?
今日、腕立て伏せの代わりに、チェアディップスから始めてみてください。
